賃貸がいいのか持ち家がいいのかを考えたことってありませんか?
一度は考えたことがあるのではないでしょうか。
「賃貸VS持ち家」
この論争、実は「永遠のテーマ」と言われているんです。
それぞれにメリット・デメリットがあってなかなか決着がつかない。
賃貸派の言い分
持家派の言い分
それぞれ言っていることはごもっとも。
だから、どちらがいいかは断言できません。
「断言できないって、そんないい加減すぎる!白黒はっきりさせて!」
という声が聞こえてきたので、お答えします!
やはり断言できません。
だってその人の置かれている立場等いろんな要素があり、価値観も様々ですから。
ここで重要なのは、それぞれのメリットやデメリットを知ることなんです。
それぞれの特徴を知ることであなたの選択肢の幅がぐんと広がるのです。
賃貸仲介メインで仕事をしている宅建士ゼロヌコが今回は賃貸のメリットを実体験も踏まえて解説します。
賃貸のメリットを知ると、逆に持ち家のデメリットを知ることができるので、一石二鳥です。
賃貸のメリットを5つ紹介します
ライフスタイルに合わせて住み替えができる
人生の中でライフスタイルが変化することは必ずあります。
就職、転勤、転職、結婚、出産、離婚などのライフイベントに合わせて柔軟に対応できるのが賃貸の魅力です。
勤務先が変わってもすぐ変えられる、この変化についていけるのが賃貸です。
子供が生まれ、子供部屋が必要になれば広めの家に引っ越し、子供が巣立って夫婦二人になればコンパクトな間取り、家賃の安い郊外に住み替えるという自由度があります。
また、転職や失職で収入が下がった、健康状態が思わしくない、収入が不安定などの場合であっても、収入に合わせて家賃をコントロールできます。
収入が少ない時は家賃を抑える、増えればグレードアップするという自由度が高いのが賃貸です。
さらに、周辺環境が変わったり、近隣とのトラブル(実際に住んでみないとわからない)で暮らしにくくなった場合でも、賃貸であれば気軽に引越しができます。
持ち家は「自分の家」という安心感があると思います。
持ち家だったら、最初に支払う金額が大きいですが、マイホームを買うよりは初期費用は抑えられます。
最近は仲介手数料無料や新築でも敷金・礼金ゼロの物件も多く登場しています。
状況によって必要な家と場所が変わってくると言えるでしょう。
- 自分の住みたい場所に住める
- その時に合った広さや家賃を選ぶことができる
- 家族構成に合わせられるという柔軟性をもっている
- 気軽に簡単に引越しができる
- どんどん住み替えられる
ただし、現状としては、ファミリー向けマンションで、広さ3LDKの物件数は少なく、家賃が高い傾向にありますが、ファミリーで住むなら、中古の戸建て賃貸も視野に入れることができます。
今、中古戸建て賃貸の注目が高まってきています。
設備のメンテナンスは大家さんがやってくれる
エアコン、給湯器等の設備が壊れたときは大家さんが負担してくれます。
古くなっても自分で費用を負担する必要はありません。
ただし、自分に過失がない場合に限ります。
税金を払わなくてよい
✔ 固定資産税がかからない
✔ 都市計画税がかからない
✔ 相続税がかからない
税金だけではなく、
〇 マンションならば管理費、修繕積立費を支払わなくてもよい
〇 住宅ローンを組まなくてよい
お金を銀行から借りてお買い物をするというのが嫌な人は賃貸ですね。
持ち家は大きな買い物ですので銀行からお金を借りる、いわゆる住宅ローンを組むケースがほとんどです。
しかしながら、生活環境の変化や収入の変動により返せなくリスクがありますが、賃貸ならばその負担を抱えません。
賃貸ならば住宅ローンを組まなくていいので金銭の心理的な不安が軽いです。
もちろん家賃は払わないといけませんが、大金を背負うことはありません。
コロナなどの影響で業績不振になり、いつリストラが起こるかわからないこのご時世。
不安定な環境で住宅ローンを組むのは不安という方もいるのではないでしょうか。
収入が減って払えなくなった際のリスクを考えることも必要ですね。
売る時の資産価値を考えなくてよい
建物は償却していく(年数が経つと、価値が下がる)ので、価値はいずれなくなります。
「建物の価値は20年から25年でなくなる」とよく言われています。
価値がなくなるだけで、実際住めなくなるということではありません。
これは正式には「法定耐用年数」と言われています。
例えば木造は22年を過ぎれば税法上価値がゼロになるということです。
長年住んだお家をいざ売ろうとなった時は、価値がゼロに近づいている状態なので、買ったときの金額と同等の金額で売るのは難しいと言われます。
建物に価値がない、となれば「何で値段がついているの?」という疑問が湧いてきます。
はい、答えは、その建物が経っている「土地」だけの値段になるのです。
なので、古くなった建物を売る時に、土地の値段が上がっていなければ「リセールバリュー」(買った不動産を売却したときの価値のこと)は上がらないのです。
このリセールバリューが上がるのは、いわゆる「駅近」などの立地条件が良い場合です。
土地の値段が上がっている、上がりそうなところにお家があるとリセールバリューは得られるでしょう。
でも、どうでしょう。
土地の値段が上昇しそうな地域を狙って買うのって難しくないですか?
狙っていても思っていた金額で買えるかどうかもわからないですよね。
未来を予想するのは難しいです。
賃貸であれば、思っていた金額で売れなかった、何年も買い手がつかない、という不安を抱く必要がありません。
また、災害時(台風、水害、地震)による資産の目減りがないのも魅力です。
災害で罹災したときに費用は大家さんが負担くれます。
戸建ての持ち家と比べてバリアフリー化に対応しやすい
高齢化に伴い、バリアフリーも視野に入れて持ち家を検討することもあります。
ただし戸建ての家で2階建て以上になると階段の上り下りが苦痛となります。
エレベーター設置には多額の費用が発生するので、階段のないワンフロアの暮らしが便利です。
そうすると、
✓バリアフリー
✓ワンフロア
✓医療施設が近い(急に体調が悪くなった時を考えて)
の賃貸物件を選べば安全で快適な生活が送れそうですね。
また、高齢でも賃貸契約のできる物件はあります。
ただし、
✓保証会社の審査が通りにくい
✓孤独死に不安を抱える大家さんがいる
✓新たに契約しにくい
というりリスクも聞きますが、必ずしもそうとは限りません!
希望通りにはいかないかもしれませんが、探せばあります!
高齢者用の保険もありますし、粘り強く探すことですね。
場所を変えたり、ある程度妥協したりという点は増えるかもしれませんが…。
実際、私は75歳一人暮らしの高齢者の方のお部屋を探し契約したこともあります。
まとめ
今回は賃貸のメリットTOP5を説明いたしましたが、この逆が持ち家のデメリットとなります。
賃貸VS 持ち家
どっちがいいか、結論は出しようがないと思っています。
どうとらえるかはご自身次第で、価値観は人それぞれなので、という結論が多いです。
自分次第と言われても…悩むよ!という時は、
以上を踏まえて、ご自身で価値観とライフスタイルに合わせた選択をしてください。